リコリス・リコイルとは何だったのか?といった話になります。

リコリス・リコイル。

今やオタク界隈で知らぬ者はいないであろう名作オリジナルアニメですね。

私もDVDを借りてパソコンで何度ともなく見ました。

文句なしに面白かったです。

んで、やっぱりリコリス・リコイルにも気になる面はあるかな?と思うのですよ。

利己(エゴ)対利己(エゴ)の戦いに終始していたなぁ・・・と思いますホント。

正義もへったくれもない、エゴ剥き出しの戦いばかりでした。

千束の信念である不殺もそうでしたし、たきなもエゴイストそのものでした。

登場するキャラクターの全てがエゴ丸出しだったなぁ・・・と思いますもんホント。

人工心臓を移植し(その真偽は不明ですが)千束に己を殺めさせその心に残らん、

と試みた千束の父こと吉松も利己的と言うかエゴ丸出しでしたし、

もう1人のお父さんであるミカも娘である千束の為恋人である吉松を殺し、

人工心臓を奪い呪いの言葉が書かれたカードを破棄しています。

たきなの「千束が死ぬのは嫌だ」というセリフは利己的そのものであり、

エゴ丸出しだったなぁ・・・と感じるのですよね。

テロリストを殺して回るリコリスによって守られている偽りの平和を享受する日本と

真実を何も知らぬまま日々を生きていく日本人たち。

それは現代の皮を被った中世であり、神にも等しいAIとその代理人が総てを決める世界。テクノロジーによって立つその姿は、中国やロシアに蔓延る権威主義と何ら違いは見出せません。

リコリス・リコイルの日本は映画版パトレイバー2みたいな様相を呈しています。

テロリストこと真島(近代的な価値観を持つ人間)にとっては、

それは何としても打破すべき事柄だったのでしょうね。

「バランス感覚が重要」とはよくぞ言いけり。

しかし、たとえどこか歪みを抱えた平和であってもそれを現実として今を生きる人々がいる。

ならばそれを守らねばならない。

彼を何としても殺さねば、フキたちリコリスや、何よりたきなの命が奪われる公算が極めて大きい。

千束の残りの命を燃やし尽くすかのように、鬼気迫る闘いが延空木で繰り広げられます。

主人公である千束が真島を命懸けで排除して選んだのは、どこか歪な世界であり、偽りの平和に満たされた日本でした。

人工心臓の移植も無事に成り、千束の延命は果たされました。

ミカのついた(であろう)嘘は、優しい嘘でした。

幾重にも塗り重ねられた優しい嘘は、果たしてどこまで持つのでしょうか?

リコリコがハッピーエンドを迎えたのか?と問われたら私は首を横に振るでしょう。

真島もしぶとく生き残っており、革命未だ成らずといった雰囲気は残ります。

続編があるのだとしたら、優しい嘘の是非に焦点が合いそうな気がしますね。