任天堂に携帯ゲーム機という戦場で戦いを挑み、
無惨にも敗れ去り消え果てた敗残兵、
いわゆる敗けハードが我が家に多くあるので、
新しい仕事が始まるまでの暇潰しに
敗残兵たちの屍を見分してみることにしました。
まずはネオジオポケットカラー。
評価出来る所はただ1つ。
カチカチ音が素晴らしい入力レバー。
コイツがあれば、格ゲーでのコマンド入力ミスとは無縁でいられます。
コレだけは素晴らしかったのですが、
肝心要のソフトがショボ過ぎた上に
ゲームボーイカラーという怪物を相手にせねばならなくなって
急遽カラーに画面を変更したのが致命傷になり瞬殺され、
市場から消え去りました。
実際今のSNKにハードの版権が受け継がれていない辺り、
そのお荷物っぷりが透けて見えますね。
次、ワンダースワンクリスタル。
故・横井軍平氏が開発に携わっただけあって本体は頑健且つ斬新。
縦横どちらでも持てるという新しいコンセプトは
携帯ゲーム機の新たな可能性を示していました。
単3電池1本でカラー液晶画面が比較的長時間駆動できるというのは
スゲー省エネ技術詰まってんなと今でも思いますね。
が、横井軍平氏が世を去られてしまってから本機は迷走を繰り返す事になります。
ゲームボーイカラーとアドバンス相手に苦戦苦闘を強いられ、
モノクロ→カラー→クリスタルと計3回の仕様変更の果てに
敗れ去り、市場から姿を消しました。
スクウェアがファイナルファンタジーを武器に参入していたので
健闘するか?と思われていましたが、
ポケモンという化け物ソフトを始めとした
任天堂陣営を相手にするにゃあ正直言って力不足は否めませんでしたね。
ファイナルファンタジーというブランドが陳腐化していたのも大きいですが、
デファクトスタンダードであるゲームボーイカラーの強固な市場を受け継いだ
ゲームボーイアドバンスを相手に戦い続けるには荷が重過ぎだったのでしょう。
スワンで販売されていたソフトは今となっても通用するモノが多いですが、
ゲームボーイアドバンスに数多く移植されているので
マニア以外はワンダースワン系を今更感満点に買い求める必要は薄いでしょう。
ここら辺になってくると世代的にはニンテンドーDSが
ライバルのポジションに居るので、知っている方も多いでしょう。
初期ロットでのフライングUMDという不良の消火に失敗。
と言うより味方の筈の久多良木さんの放火によって大きく炎上し、
PSPは大きく気勢を殺がれてしまいます。
PSP-3000まで改良はされたんですけどねぇ・・・
世界規模でのお話になりますが、PSPは普及したとはお世辞にも言えませんでした。
健闘できたのはモンハンがあった国内市場だけで、
DSとは対戦相手にすらなっていませんでしたね。
無惨な敗北を喫した、と言えるでしょう。
最後に、PSVitaちゃんを紹介しましょう。
UMDという足枷を取り払い、
互換性を犠牲にして性能をかなり高めてニンテンドー3DSに挑んだのですが、
何故か記憶媒体にクソ高かった上に何故か最大で64GBまでしか容量が無いという
謎めいた規制をかけた独自規格品を持ち込むという史上最悪の悪手を放ち、
モンハンというドル箱ソフトに3DSへの逃亡を許すという体たらく。
しまいには味方のハズのファーストパーティーにさえ見捨てられ、
ソフトがロクに出ないまま終焉という悲惨な最期を遂げました。
任天堂との戦いにさえなっていなかったゲームハードは
私の記憶が確かなら、ネオジオポケットとPSVitaだけです。
PSVitaちゃんは見るべきところはあったのですが、
いかんせんメモリーカードが何の意味もない独自規格だった上に
肝心要のソフトラインナップがショボ過ぎました。
せめて液晶画面の解像度をHDに上げ、
メモリーカードをデファクトスタンダードであるマイクロSDにする。
この改良をしていれば、少なくとも3DSやスイッチ相手に
一方的に攻撃され続けた上に、無惨な敗北は喫さなかった筈というのは
私の穿ち過ぎた見方でしょうか。
アダルトゲームのエロ抜き移植版だけで持つわけがないんですよ。
一定の需要はあるとは思いますが、それだけで戦えるほどゲーム市場は甘くない。
兎にも角にもユーザーに「買いたい!欲しい!」と思わしめるほどの出来映えの
そのハードにしかない、ってソフトが存在していなかったのが致命傷でした>PSVita
せめて先代ハードであるPSPみたいにハードウェアの改良が成されていれば、
敗北は決定的ながらも一定の戦果は残せたはず。
少なくとも敗北はしたとしても、健闘は出来たのでは?
と思っちゃうのは私だけではないでしょう>PSVita
つくづくPSVitaちゃんは運と縁に恵まれない、惜しいハードだった。
それが私の感想ですね。