私的戦争論の話になりますが。

自衛隊は最近対中国を睨んで沖縄や島しょ部に戦力を集中させているので、

自衛隊の目下の仮想敵国はロシアではなく中国で間違いないでしょう。

しかし、中国と戦争になるのか?という問いに対して私は懐疑的だったりします。

インターネット黎明期にあったホームページに書いてあった戦争についての

考えがいたく腑に落ちたので覚えているので、

ここで借用して引用することにします。

1.自国と敵国の間で何か問題が発生しているか?

2.その問題の解決に交渉を試み、失敗したか?

3.自国の軍隊で相手国の防衛戦力を撃滅できるか?

4.その問題の解決によって齎される利益が想定される不利益より大きいか?

この4つの条件全てにイエスがついた時、戦争は勃発します。

逆に言えば、どれか1つでもノーがつけば戦争は勃発せず、

問題の武力による解決は行われません。

問題の解決は先送りされ、交渉による解決が再度試みられる事になりますね。

中国だってバカじゃありませんので、

常にソロバンを弾いて損得勘定をしています。

日本と戦争状態になるという事は中日貿易によって中国に齎されている利益が

当面の間ゼロになるという事になりますからね。

あと日本のバックについているアメリカとも戦火を交えないといけなくなる訳で、

これまた中米貿易によって中国に齎されている利益が当面の間ゼロになります。

その損の分が大きい以上、開戦なんてのは悪手中の悪手です。

つまり私は何が言いたいのか?というと、

中国にとって問題解決によって齎される利益より齎される不利益が

大きいので日中間での戦争は起こらないという事です。

もっとも、今現在のアメリカの状態を鑑みると話は別になってきますが。

もし有事が起きたとしても、米中間の全面戦争にはならない可能性もあります。

もし米中戦争が起きたらロシアだって黙ってはいないでしょう。

ロシアがウクライナ以外で動けばヨーロッパ中が戦火に飲まれることになり、

NATOだって対ロシアを睨んで動かざるを得なくなります。

それこそ第三次世界大戦の発生に繋がりかねないので、

アメリからしたらそれは何としても避けないとなりません。

ウクライナイスラエル・台湾・尖閣諸島・沖縄方面で戦闘が続く、

「紛争」という他国で起きたボヤ状態に押し留めようと試みる可能性もあります。

戦火に飲み込まれる地域や隣接する国の人間からしたら

たまったもんじゃないのは確かですが、

紛争状態なら何とかアメリカ本土という母屋に火が燃え移る可能性は低くなる。

だからこそ、自衛隊は対中シフトを行い侵略にかかるコストの引き上げをして、

中国が被る損益が大きくなるように仕向けているわけなんですよね。

残酷な言い方かも知れませんが、自衛隊には台湾・尖閣諸島・沖縄侵略にかかる

コストの徹底的な引き上げという裏の任務遂行が何よりも望まれているのですよ。

以上、私的な戦争論でした。