我が家にメガドライブミニが着いて2年近くが経過した。
ヘタッピな私なりにプレイしてみた感想を書こうと思います。
何と言えばいいのだろうか。
メガドライブミニはかなりシビアでハードなゲーム機である。
「初心者お断り」と言わんばかりの難易度のゲームばかりしかない。
正直言ってアンユーザーフレンドリーなモンばっかりである。
しかし当時の世相・世情を令和の時代に、よくぞここまで再現したものだと思う。
買って良かったメガドライブミニ。
当時のゲーム機はアーケードゲームの移植(ハードの仕様上劣化移植だが)が
そのハードのステータスであり、購入の指標であり行動の指針であった時代だ。
実際当時少年時代であった私もストリートファイター2シリーズの家庭用移植という
ハード・ソフトの売り文句には琴線に触れる得体の知れぬ何かがあったし、
級友達はこぞって対戦格闘ゲームを購入し、まだ見ぬ猛者達を求めて自宅に
級友を招いては対戦プレイを繰り返して腕を磨いていた。
当時を思い起こすと、何かの熱に浮かされたかのように
クレイジーそのものな時代であったように思える。
3社3様で切磋琢磨して高みに登っていっていた。
プレイステーションやセガサターンがまだ無かった時代であるから、
アーケードゲームの無劣化移植はどうしても不可能だった。
ネオジオ以外でアーケードゲームの無劣化移植が可能になったのは、
ゲームプログラムを焼き込んだ光学メディア搭載機が
ニンテンドー64に替わってゲーム市場の主導権を握ってからである。
話を本筋に戻そう。
メガドライブが現役だった時代、
アーケードゲームというのは殺人的難易度の高さを誇っていた。
ゲームWikiが存在していたら間違いなく「CPUが鬼畜。理不尽バランス」と
皮肉って書かれたであろう、妙に強いコンピューターが横行闊歩していた。
クソ強いコンピューターに
「連続技ってのはこうやるんだよ坊主」と言わんばかりに連続技を叩き込まれ、
敗北してなけなしの小遣いを吸い取られて涙を飲んだゲーム少年は星の数ほどいよう。
メガドライブが産まれ活躍していたのは、
そういう時代だったのである。
ガイル少佐の溜めなしサマーなんてごく普通、「当たり前」の時代だ。
女性キャラの乳首丸出し絵が拝めた時代なのだ。
そんな開発者からのサプライズがあって普通、至極当たり前であった。
ゲーム市場は玉石混交であり、クソもあれば今でも楽しめる名作もあった。
もっとも、物理的な容量としては大したことがないだろう。
メガバイトではなくメガビットの時代であるから
上手くすれば全てのソフトを収録したとしても
DVD-R1枚に収まるであろう事は想像に難くない。
だから贅沢で自分本位な考えをして思ってしまうのだ。
当時発売されていた全ROMカセットのイメージを焼き込んでもたいした差額は発生しないでしょうし、別に罰は当たりませんよセガさんエムツーさん?と。
それがメガドライブミニ収録の選に漏れたゲームのファンの抱く心象である事は、
恐らく間違いないのではないだろうか。
全収録がコスト的に無理なら、
ROMイメージを焼き込んだアペンドディスクこと
USBメモリを発売していけばいいのである。
インターネット上にある分解解析の結果、
SoCにエミュレータプログラムを焼き込み、
それを走らせてROMイメージを読み込んでいるだけなのだから、
ゲームの追加が可能ならば、それをすればいい。
今のご時世なら、息の長い商売になるのは間違いないだろう。
ソフト20本を追加収録して売価が5~6000円程度なら私も買いたいと思うし、
ソシャゲのガチャにカネを溶かすより有益なのでは?と思ってしまう。
今時USBメモリなんて32GB位なら1000円以下で買えるだろうし、
何故セガがそれをしなかったのかには疑義を呈したい気分である。
ああそうそう、老婆心で今からメガドライブミニを買おうとしている人に警告を。
本当に非ユーザーフレンドリーで手厳しくシビアなゲームが山盛りなので、
手を出すならお覚悟の上で購入された方が精神衛生上いいだろう、
とだけ言っておく事にする。